第48回NMR討論会

第48回NMR討論会

シンボルマークについて:福岡市のシンボルである福岡タワーを中心に、核スピンのダイナミックな動きを表しています。

チュートリアルコース

本コースについて

好評を得ているチュートリアルコースを、本年も討論会に先立ち開催します。
NMRの歴史から、最近の進歩・動向までを3名の先生方にレビューして頂きます。
学生・若手研究者を主な対象としていますが、一般の方の参加も歓迎します。

概要

日時 2009年11月9日(月)13:00〜18:00
会場 九州大学馬出病院キャンパス・コラボステーション1
交通 福岡市営地下鉄、馬出九大病院前駅下車、徒歩5分
参加登録 参加希望の方は、11月7日(土)までに名前と所属を宛てに送付してください。
件名を「チュートリアルコース参加希望」として下さい。
なお、事前にお申し込みがない場合は参加をお断りする可能性もありますのでご了承ください。
費用 無料

プログラム

時間 プログラム内容
13:00〜14:30 基礎から理解する溶液NMRの最新技術
廣明 秀一 先生(神戸大学大学院医学研究科 特命教授)

NMRの魅力は、理論自体はかなり古くに完成されているにもかかわらず、方法論としてはいまだに完成されたものではなく、毎年何らかの進歩と発見が見られることである。本セミナーでは、まずNMR初学者やNMRを使い始めた別分野の研究者ために、NMRの基礎と溶液NMR法の持つ特徴を概説し、その後、近年注目を集めている以下のトピックについてなるべくわかりやすく紹介する。
(1) sofast-NMR / best-NMR、(2) in-cell NMR、(3) NMR metabolomics、(4) LC-NMR
14:45〜16:15 固体NMRの方法
藤原 敏道 先生(大阪大学 蛋白質研究所 教授)

分子運動性が制約されている固体状態の試料に適用するNMR法とその分子構造解析への応用について解説する。内容としては、固体状態における核磁気相互作用の特徴、試料回転やラジオ波磁場の変調を用いた相互作用の制御など実験技術、スペクトルから得られる分子構造や運動性についての情報、データ解析法、さらに同位体試料の調製法などを紹介する。これらのことを、タンパク質など生体分子系などへの最近の応用例をまじえて示す。これらを通じて固体NMR法の特長、ユニークさ、課題、将来について言及する。
16:30〜18:00 NMRはいかに創られたか: 3. 誕生から新たな展開へ
寺尾 武彦 先生(京都大学 名誉教授)

教科書では長年にわたって積み重ねられた多数の研究成果が系統的に整理され、簡潔に淡々と記述されている。しかし、その行間には先人たちの血と汗と涙がにじみ、フィクションを超えるドラマが潜んでいる。本講演では時代を画したNMRの研究にスポットを当て、どのような時代背景の下でどういう人物が何をきっかけに歴史的な発想を得たのか、またどんな困難に出くわしてそれをどう解決して研究を完成させたかを人間的なエピソードを交えて話す。今回は PurcellらによるNMRの発見とパルスNMR法の出現に焦点を当てる。若い方々が話を通じて科学するということがどういうことなのかを感じ取って頂ければ幸いである。
司会 寺沢 宏明(熊本大学大学院医学薬学研究部)

〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
九州大学生体防御医学研究所ワクチン開発構造生物学分野 神田(こうだ)大輔

TEL:092-642-6968/6833 FAX:092-642-6764

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