日本核磁気共鳴学会

日仏構造プロテオミクス

日仏構造プロテオミクスワークショップ開催についてのご案内

I.目的

本年4月、ヒトゲノム計画による人間の全遺伝情報の解読が終了しましたが、生命現象を実際に担うタンパク質の役割は依然として謎のベールに包まれており、その構造と機能が明らかになれば、生命の謎に迫ることができ、人類を長らく悩ましてきた病気や障害の治療や予防に大いに役立つことが予想されます。このようなことから近年日本のみならず世界の主要国において、タンパク質の構造と機能を研究する構造プロテオミクス研究に関するプロジェクトが発足してきております。

我が国においては、平成14年度から文部科学省により、人間の生命を司るのに重要と考えられる約3000種のタンパク質について、我が国の産学官の研究ポテンシャルを結集して、その構造と機能を解析することを目的とした、タンパク3000プロジェクトが開始されました。特にこのプロジェクトでは、ただ単に学術研究の発展に寄与するばかりでなく、創薬、医療、食品等の各分野における産業界の研究開発に広く利用されることが期待されております。なお同事業は、タンパク質基本構造の網羅的解析プログラム及び個別的解析プログラムの2つより構成され、我が国において関係する機関が多数参加し、解析が進められております。

一方、欧州中でもフランスにおいては、Structural Genomics of Eukaroytes, Structural Genomics of Mycobacteria, Yeast Structural Genomics, Marseilles Structural Genomicsの4研究機関を中心に複数のプロジェクトが進められています。特にStructural Genomics of Eukaroytesのプロジェクトは当初より、Dino Morasが中心となって、ヒトを初めとする真核生物のnuclear receptorファミリー等を構造解析の主なターゲットとして計画が進められています。また、GrenobleにおいてはEUによって運営されている第三世代放射光施設ESRF(The European Synchrotron Radiation Facility)が設置され、今後ますます重要な研究拠点となることが予想されます。フランスにおいてはこれら4つの大型プロジェクトの進展を図るとともに、パイロットフェーズから本格始動へと転換期を迎えております。

このような研究活動の躍動期にある日仏両国の間において構造プロテオミクス研究者を一堂に会して、日仏構造プロテオミクスワークショップを設け、両国における構造プロテオミクス研究の報告・研究発表や情報交換を行うことは極めて有意義なことと考えられます。つきましては、下記の概要に基づきワークショップを開催しますので、関係する研究者等、学生等、一般におかれましては、ふるってご参加下さいますようお願いします。


II.概要

1.開催日 平成15年11月10日(月)〜12日(水)

2.会場 11月10日(月)東京大学 弥生講堂・一条ホール
http://www.a.u-tokyo.ac.jp/yayoi/index.html
11月11日(火)12日(水)東京大学農学部一号館8番教室
http://www.u-tokyo.ac.jp/jpn/campus/map/map01/d08-j.html

3.主催 日仏構造プロテオミクスワークショップ実行委員会
※本実行委員会は、文部科学省のタンパク3000プロジェクト推進委員会において、本ワークショップの開催を検討の上、設置されたものです。

4.形態 各研究実施機関代表者による講演及びポスターセッション

5.対象 構造プロテオミクス研究に係わる研究者、学生および一般参加希望者

6.参加費 無料

7.定員 200名


III.スケジュール及び講演者リスト

別添参照


IV.その他

日仏構造プロテオミクスワークショップの詳細は下記URLにて公開しております。
http://bio.gsc.riken.go.jp/WFJ-2003/


V.連絡先

日仏構造プロテオミクスワークショッフ実行委員会 事務局
理化学研究所横浜研究所 研究推進部 鎌田 拓
Tel: 045-503-9471
Fax: 045-503-9113

以上


別添参照